思えばおいらがホームページを作ろうと思ったきっかけは、まさに「いかなご」。
今でもそうだが、いかなごに関するの問い合わせの電話はほんと多い。
お客様に対してキチッと応対しなければという気持ちは山々だが、小さな個人商店では作業に追われ、なかなか手が回らない、おそらく他の魚屋も同じだろう。
そこで、今から約15年前、おいらが目をつけたのがホームページ。
ただ、当時はまだWindowsが世に出たばかりで、多くの人にとってまだまだインターネットは未知なるもの。
おいらが手作りホームページを鮮烈に?世にデビューさせた時、世間の反応はといえば賛否両論?
「凄い!」と褒めてくれた人もいれば、オタクな奴、魚屋にあるまじき奴?と後ろ指をさした輩もいた。
まぁ、それはいいとして、
自ら情報をアップすることで、いかなごの電話に対する問い合わせを回避したいという狙いは功を奏した。
徐々に電話は少なくなり、同時にいかなご期のHPのアクセス数は増えていった。
やがてそれは、いかなご情報に留まらず魚ネタ全般、魚に対する主義主張?さらには趣味の分野へと進んでいった。
そうなってくると、いろんな人から反応が返ってくる、それがまた楽しかった。
お客さんはもちろん、魚の棚、市場の人からも「社長、読んだよぉ~」って、感じで・・
おいら、文才がなれけば、文書を書くことも好きではない。
ただ、こうやってHPやブログを更新していると、知らず知らずのうちに沢山の文書を書いている自分がいると同時に、客観的に自らを見ている自分がいる、そんなことに気がついた。
その結果、自分の中にあるいろんな考えが整理できる、
いったいどういう商いをしたいのか・・等々。
ハッとする何かがひらめいたりすることもあった。
「全品明石物」もその中の一つだ、
お客様がいったい何を欲しているのかを整理、分析することで、より分かりやすくストレートに出した方がいいのではないかと・・
そして、もう一つは「宣言」ではなかっただろうか。
ネットで文書をアップすること、それはおいらにとっては小さいながらも=「宣言」となる。
先に宣言することで、自らを律する、ある意味プレッシャーとなるとが、これまでのあり方を見直すいい機会となった。
ネットが普及し始めた頃、まさに商売は繁忙期から衰退期に移行していった。
繁忙期は何もしなくてもお客さんは来て下さるのだから、とにかく仕入れと販売さえしっかりやっていれば、それで全てが上手くいった。
しかし、今はそんな古き良き時代ではない。
まずは関心を持って頂くところから始めなくては・・
ネットでの情報発信もそんなところに本当の狙いがある。
「それって儲かりまっかぁ~?」
そんな野暮なことを聞いてくる商人もいたが、
そんな奴には「メチャクチヤ儲かるよぉ~」って適当に応えておいた、
そんなわけないやろぉ~(笑)
その部分でやるなら無駄な労力以外の何ものでもない。
とはいえ、関心を持って頂くだけではダメで、そこは商売、最終的には買って頂くというところに結びつかなければならない。
そして、その買って頂いたものが評価されてこそ報われる、その繰り返しかもしれない。
商売は難しい、だから面白いしやり甲斐がある。
困難な時代であればあるほど、自らの力が試される。
人生一度きり、やり甲斐と儲けどっちとるネン?
もちろん儲け!!
・・って、どないやねん(笑)