カテゴリー「お魚」の記事

ブリ大根

今日のお昼の賄い、ブリ大根、
ブリ大根はアラを使う、
アラは捨ててしまうのは惜しい、かといって儲かるものでもない、
店としてはそんなにありがたくない部分?
でも、アラを買って下さるお客さんをみると、
「この人、魚のことを一番よく知ってるかも、きっと手間暇かけて料理するんやろなぁ~、ものを大切にする人なんやろなぁ~」っと、そんなことを思ってしまう。
一方「アラは捨てといて~」そういわれるお客さんも多い、
もちろんそれはそれで構わない、

子どもたちが生きてる魚を見て、
「わ~~生きてる、凄い!」
っと、その様子をスマホで録るだけの親御さん、
大切なのはその先にあるもの、
生きてる、つまり殺生してるってこと、
だから美味しく食べてあげないと魚も報われない、
その魚の本当の魅力(価値)を教えてあげないと、
水族館なら見るだけでいい、
でも、我々の仕事はそうはいかない、食べてもらわないと、
笑顔で食べてもらえるとさらに良い!

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まっちゃんのお魚談義~秋の味覚~

まっちゃんのお魚談義~秋の味覚~

サザエさんの主題歌、
お魚くわえたどら猫 ♫
猫がくわえているのはサンマだそうだ、
サンマを軒先で七輪で焼く、日本の秋!
ちなみに不味い魚ををここらでは「猫またぎ」と呼んでいる、そう猫もまたいでいく。

そのサンマに勝るとも劣らないのが太刀魚、
同じ太刀魚でも瀬戸内のものは味が繊細で格別!外海の大味のものとは異なる、
やはり明石っ子なら秋はサンマではなく太刀魚よろこんで!そう言っていただきたい。

秋刀魚と太刀魚、どちらも秋の味覚の代表格、字も似ている、
そして何より庶民の味(ここ重要)
高くて美味しいのはあたりまえ、お手頃価格で絶品の魚を探す!
どちらも産地ではまずはお刺身、次に塩焼きと同じ魚で二度楽しむ、これが定番!
店で太刀魚を売ってると、「刺身用にして」そう言われるお客様が圧倒的に多い、
とれたてなので刺身でないともったいない?料理がラク?
分からなくもない、
晩酌のアテ?
ならOK!分かる(笑)
でも塩焼を忘れてはいけない。

美味しい太刀魚の塩焼&ご飯、
スパイスは空腹、
これぞ究極のメニュー!
人生もまた然り、シンプルが一番なのかも・・

※画像(上)はサザエさんが魚の棚に来られた?時のもの、
主題歌のオープニングがこれでした。

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主役はお客様、魚屋は黒子

東京にある某レストランさんの逸品、
「明石の真鯛のヴァープール 姫茸と発酵クリームソース
なんかおしゃれ〜

鯛は明石浦でおいらがセリ落としたもの、
東京へ送られ、一流の(たぶん?)のショフに料理され、
お客様が大切な時間を過ごされる、
そう思うとなんとなく楽しい、

あくまで主役はお客様、
漁師、魚屋、シェフは黒子、鯛は脇役、
黒子のおいらに求められるものはただ一つ、食材そのもの
愛想や媚を売ることではないはず!
ってこれが言いたい?(笑)
20190621tai 

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まっちゃんのお魚談義~魚屋の実力?~

料理屋さんからすれば魚屋レベルの魚捌きやハモの骨切りなんてちょちょいのちょい、
実際、「そんなん誰でもできそうやなぁ~」っと、言われることも、
そう、1匹或いは数匹ならおっしやる通り!...
ただ、100匹或いはそれ以上となればどうか?

商品としての価値を損ねることなく一定のレベルでムラなく捌く、
そして最も重要なことは、早さ!
ゆっくりなら誰だってできる、
ただ、それでは商売にならない、
より早く、より多く捌くところに難しさがある、
気力、体力、集中力!
甘く見るんじゃねえ!(笑)
もちろん手を切ってしまえばアウト!
ただ、それを恐れていては進歩はない。

かつて、魚の棚の魚屋といえばイケイケドンドン?
実際、見栄やはったりも横行していた!
でも、本当は地味で仕事に忠実、もちろん私生活も含めて?(笑)

多くの魚屋仲間は「厳しい」と声を揃える、
しかし、「仕事が嫌い」という声はまったく聞こえてこない、
しんどいけど好き?
これが商売の根幹かも・・

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麦わらだこの季節

まっちゃんのお魚談義
~麦わらだこ~

タコの水揚げが増えてくる季節、
今年は昨年の様な記録的不漁ということはなさそう、
ただ、この3ヶ月ほどで一年分のタコを買いつける加工屋さんはおそらく昨年の不漁で在庫がピンチのはず?故に相場はどうなるかは微妙。

先日、とあるお客さんいわく、
茹でダコないのん?
おいら:すません、生しかないんです、これを家で茹でてもらうんです、
お客さん:ほな、茹でダコ買ったほうが得やん!

スーパー等の茹でダコは、一旦生を冷凍しその後必要に応じて解凍して茹でる、さらに保存が効くようしっかりと茹でられている。
生ダコはいうまでもなく刺身でも食べられる、
明石ダコの持つうま味を生かそうと思えばサッと茹でるくらい(半生)で十分、
そして、あつあつで食べる、この風呂上がりのタコが最高!
まさにこの季節にしか味わえないもの。

このことを上手く表現したCMがあった。
俳優の佐藤浩市さん演じる「キリン一番搾りの CM」
もう覚えている人は少ないと思う。
茹でたての明石ダコをふ~ふ~しながら美味しそうに食べるあの名シーンは今でも忘れられない。

写真は当時のポスター、
劣化して修復不可能、
ここに写ってるタコは、松庄の活洲から選び抜かれたもの、
それを某料理屋の親方が茹でられた。

茹でるのが面倒なので生を売ってんじゃないんよぉ~(笑)

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まっちゃんのお魚談義~桜鯛~

まっちゃんのお魚談義~鯛~

鯛は「桜鯛」と呼ばれる春と「紅葉鯛」と呼ばれる秋が脂がのって美味しい。
とあるお客さん、
「これ桜鯛ですかぁ~」...
桜鯛の定義はない、漠然と春の鯛、今なら微妙?
春と秋の脂ののった鯛に対するリスペクト?敬愛の意味を込めてそう呼んでいるのだろう、
だから、この時期でも良い鯛は「桜鯛」?

ただ、時期的に大きな鯛は痩せたのが目立ってきた。
一方、小鯛はそう悪くない、身が黄黄色みがかって脂ののったものが多い(写真)、
この時期は当たり外れが少なくお手頃価格の小鯛がおすすめかも、

ところで、
魚の大きさを決めるのは?
長さ?違います!正解は目方!
魚屋は何センチという言葉を使わない、何キロ或いは何グラム、
よく同じ値段なら「そっちの大きな方ちょうだい!」そう言われるお客様は多い、
そこちゃいます、
大きさに目を奪われずに肥え具合を見る、
小さいわりに目方がある=肥えている、
これをゲットしよう!
実際、浜ではどんなに大きくても痩せた魚には値が付かない、
たまにひっかけ的?な魚があるので名前に惑わされてはいけない、
鯛=高級魚ではなくピンキリ、
痩せてる鯛なら値段もそれなりのはず!

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料理職人もまたアーティスト

怒濤のGWも終わり執筆活動?
まっちゃんのお魚談義「職人=アーティスト」

ボブ・ディランが「演奏か、写真か、どちらかだ。わかったか」と観客へ向かって一喝、
伝えたいという思い、媚びない姿勢、プライド、流石!

ところが、料理界となると、
偉そう!金払ってるのになんか文句あるのかぁ~!客に向かってなんやその態度は!
ややもすればそうなりかねない、お客様至上主義?
しかし一流と言われる料理職人もまたアーティスト、
あくまで料理(作品)を通じてお客様を満足させたいはず、
愛想を求めるものではない。

こんな話を聞いてことがある、
お客さんの厳しい目が職人を育て、その職人の目は魚屋へと向けられる、
さらに魚屋の目は漁師へと向けられ、それが漁師の魚に対する扱いを向上させた、こういった風土が明石にはある。
まち全体にある魚への愛着、故に明石は「魚の町」と呼ばれている、ただの「産地ではない」

時折、「まけといて~」
まぁ、関西では挨拶?
それでも良い物はまけたくない、これが人情、プライド!
愛想よく直ぐにまけてくれる、そのような物は少し疑ってみた方がいい、商いとはそういうものなのだ。
「お客様は神様です」
いや、そんなことはない、お互いの相互理解!

「いつものねえちゃん出勤してる~」
おっさん、ここはキャバクラやないで~(笑)
まぁ、これくらいはご愛敬?
でも、ちゃんと魚を見て買ってやぁ~

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明石鯛って高級魚?

まっちゃんのお魚談義

何故か鯛といえば平日はあまり売れず土日に集中する、
鯛=高級魚?
「旦那様が留守に鯛なんて~」...
そんな時代は過ぎ去り、今では「あんたがおらん時に鯛食うてなにが悪いネン!」
明石鯛は時期によってはもはや大衆魚、養殖鯛よりもお手頃価格になることも、
もちろん味はいうまでもない、明石鯛の持つあのうま味は養殖鯛では味わえない、
にもかかわらず近所のスーパー等で見る刺身物はほとんどが養殖鯛、どんなに明石鯛が大漁でも養殖鯛。

養殖鯛=安定供給
天候に左右されることはなく相場は一定、売る側にとっては計画が立てやすい。
一方、天然はというと、
天候や潮時で水揚げが変わり相場も動変する、最悪、入荷なしなんてことも、つまり事前計画が立てにくいリスキーな魚、
さらに小鯛となると料理も手間!

かく言うおいらも養殖鯛は欠かせない、特に冬の天然物がない時は、
ただ、今の時期は明石物で勝負!
せっかく明石に店を構えておきながら養殖鯛に頼るのは少し俗っぽい気がしないでもないから。
※松庄HP(明石鯛)はこちら
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吾智網漁解禁

新元号は令和、
「レイわ~(クラプトン)
そんなイギリスはEU離脱問題で大混乱、
一方、明石は明商大フィーバー!
そして、明石の海は?...
イカナゴ解禁どころか業界筋ですら今ひとつ盛り上がらない?吾智網漁解禁、
いよいよ桜鯛(明石鯛)の季節の始まり~

よく明石鯛食べて「コロコリして美味しい~」っと、
食感(コリコリ感)なら養殖物でも堪能できる。
明石鯛の持つあの口の中で広がるうま味、なんともいえない味わい深さ、これが養殖鯛では味わえない。
天然鯛は〆たばかりのものより少し時間が経ったものの方がうま味が増して美味しい、
きっちとした料理屋さんならここは外さない。
さて、ここからはおいらも前もので勝負!明石物よろしく!

↓本日撮影の初物

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明石ダコ 記録的不漁(神戸新聞)

Kobetako

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